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神々からの贈り物「岩戸の塩」製造工程。海と山の交わる場所に佇む工房へ

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神々からの贈り物「岩戸の塩」製造工程。海と山の交わる場所に佇む工房へ

しんめ

伊勢・二見で、海水のみを原料にしてできる「岩戸の塩」。

日々自然を敬いながらの手作業が行われている工房へ伺いました。

伊勢二見「岩戸の塩」

伊勢・二見「海と山が交わる場所」に佇む工房

「岩戸の塩」の工房は、夫婦岩で有名な伊勢市二見にあります。

前回の記事はこちら

「岩戸の塩」ができる伊勢・二見浦は、お清めの聖地

伊勢の「岩戸の塩」が生まれる場所・二見についてご紹介します。

二見は、古来より"禊(みそぎ)の地"です。

「岩戸の塩」の工房

工房の裏は、

敷地内には、塩の販売店舗も。

そして目の前は、海。

神前海岸(伊勢市二見町)

この海岸には、山からの水が流れ出ます。

伊勢の「山の水」と「海の水」が交わる場所

なのだそうです。

「岩戸の塩」の原料となる海水は、この神前海岸からいただいてます。

「岩戸の塩」製造工程

①1日300kgの薪割り

「岩戸の塩」づくりは、朝の薪割りから始まります。

1日に必要な薪は、約300キロ

工房敷地内に積まれた薪

伊勢の山から切り出された木などを、材木屋さんからいただいたりもするそう。

薪はこのあと、鉄釜に焚べられます。

②「海の水」と「山の水」が交わる場所で、満ち潮の時間に海水を汲む

波が押し寄せる満潮の時間帯にあわせて、月2回ほど海水を汲み上げるそう。

そうすることで、海の栄養分がたっぷり含まれた海水が汲めます。

また、神前海岸の海水は、山の栄養分もたっぷり流れ出た水。

海岸には、山の水が流れ出る

「伊勢の自然の恵みの宝庫」とも言える海水です。

汲み上げた海水は、専用のパイプを通って工房のタンクに保管されます。

③鉄釜で海水を蒸発させる

工房内にある大きな鉄釜に海水を注ぎ、薪を焚べます。

ぐつぐつと時間をかけて、海水を煮詰め、水分を蒸発させます。

しんめ

最終的に残るわずかな塩をいただくために

たくさんの海水・木材・火力が使われ、職人さんの多くの時間(=命)が捧げられていて、

生命の恵みの大きさに心が震えます。

④煮詰めた海水を手汲みしながらさらに煮詰める

鉄釜は3層に分かれていて、水分を効率よく蒸発させることができるそう。

1層目である程度煮詰まった海水を2層目へ移し、

2層目でさらに煮詰まった海水を3層目へと移します。

海水を移す時は、手汲みです。

お風呂で小さな子どもに湯をかけてあげる親のような優しい手つきです

3層目で水分が十分に蒸発すると、ようやく塩があらわれてきます。

じっくり、ゆっくりと、出来上がっていきます。

工房は一日中熱気で覆われていて、夏は気温50度以上にもなるそう。

猛暑での作業、頭が下がります。

海水1トンから20〜30㎏の塩が完成

取り出した塩は焼かれ、

1トンの海水から20〜30㎏の塩

の完成です。

「岩戸の塩」は、ほんのり黄色いアイボリーのようなクリーム色

製造工程の途中までは白い色をしているのですが、焼き上げていくことによって最終段階で淡い黄色に変化するのだそう。

また、海水から自然100%のものなので、そのときによって色合いは少しずつ異なるそうですよ。

しんめ

「岩戸の塩」1袋125gは、海水4〜6kg が凝縮されてできあがったものなのですね。

シンプルな仕事だからこそ、当たり前のことを大切に続ける

自然のサイクルに基づき、毎日粛々と続けられる昔ながらの手仕事。

そのまっすぐな姿勢には

しんめ

すごいですね…

という言葉しか出てきません。でもそう伝えると、毎回返ってくる言葉があります。

海水も、薪も、自然が作ってくれたもの。

僕らは自然が作ってくれた恵みをちょっとだけいただいて、ここに運んできて、少し手を加えさせてもらって、塩を取り出してるだけやから。

それらを作った自然の方がすごいと思ってるよ。

シンプルだからこそ手抜きは許されない、正直な仕事。当たり前のことを当たり前に続けていくことを大切にしている」のだそうです。

しんめ

工房を見学させていただき、知れば知るほど好きになる「岩戸の塩」です!

次回は、「岩戸の塩」を10年以上愛用するしんめの体験談をお届けします。