伊勢の「岩戸の塩」が生まれる場所・二見についてご紹介します。
二見は古来から日の出の場所であり、"禊(みそぎ)の地"です。
二見は、伊勢神宮参拝前に向かう“禊(みそぎ)の地”
伊勢神宮から車で約20分の場所にある二見(二見浦)。
「夫婦岩」があることでも有名で、今も昔も、観光客や参拝者など多くの方が訪れる場所です。
禊(みそぎ)の地”として有名な「二見興玉神社」がある
二見は昔から、伊勢神宮へ参拝する前の「禊(みそぎ)の場所」でもありました。
「二見興玉神社」では、夏至と冬至に禊が斎行されます。
現在でも、伊勢神宮へお参りする際は
「二見興玉神社」→「伊勢神宮・外宮」→「伊勢神宮・内宮」が正式な参拝順序と言われています。
伊勢神宮を参拝するときは、最初に「二見興玉神社」へ!
2,000年以上も塩を作り続けている「御塩殿神社」がある
現代でも「お清め=塩」という認識がありますが、”禊の地”である二見には、2,000年以上も塩を作り続けている「御塩殿神社」があります。
「御塩殿神社」は、伊勢神宮の神事で使われる「堅塩」を作る施設があり、古来の手法を大切にしながら2,000年以上も作り続けています。
二見浦の製塩の歴史は古く、伊勢神宮を創建した倭姫命(やまとひめのみこと)に堅塩を献上したのが始まりなのだそう。
伊勢神宮と御塩の二千年の物語
二見浦の製塩の歴史は、遙か昔、天照大神(あまてらすおおみかみ)のお供として諸国を旅した倭姫命に、 佐見都日女命(さみつひめのみこと)が堅塩を献上したのが始まりとされています。岩戸館岩戸の塩の由来と特徴より
神話の時代からの手法で作り続けているんですね。
2,000年以上ってすごすぎる!
最初は家族のために作った「岩戸の塩」
「岩戸の塩」は、上記のような「塩づくり」としても「禊の地」としても伝統のある場所・伊勢の二見で生まれました。
もともとは「岩戸館」の女将が、家族の体質改善を目的として、個人的に塩づくりをスタートされたそうです。
作り方は、昔ながらの製法。焼塩です。
伊勢・二見の海岸で汲んだ海水だけを原料にして、塩を取り出します。
そしてできた塩は、
当時は塩の販売ができなかったため、知り合いにおすそ分けしていたのだとか。
二見の海水から作った塩をおすそ分けをすると、
不思議なことに、使った方々から「すごく良かった!」など嬉しいニュースが続々と届いたそうです。
そして専売制が解禁になった後に、正式販売をスタートしました。
今も変わらず、嬉しい声が続々とたくさん届いているそうですよ。
自然に最大限の敬意を払って作られ、そこに「人の手」が少し加わることで、自然の恵みをいただくことができる。
嬉しい声が絶えない理由は、自然・人の手・伝統・想い、すべての凝縮にありそうです。
次回は、製造現場「岩戸の塩ができるまで」をご紹介します。